目次
神社と寺院 参拝方法の比較
神社 | 寺院 | |
服装 | 極力服装をただす。 肌の露出を控える。 | 同様 |
門 | 鳥居や神門をくぐる際は、脱帽し、服装をきちんと整え「小揖(しょうゆう。身体を15度折り曲げるお辞儀。会釈に相当)」する。 また、参拝を終え、境内を出る際も社殿の方に向き直って一礼する。 | 三門(山門)をくぐる際は、脱帽し、服装をきちんと整え、合掌とともに一礼する。 ※手を合わせる際に、音を立ててはなりません。 ※山門をくぐる際、敷居を踏んではなりません。 |
参道 | 参道の中央を避けて進む。 参道の中央を横切る際に、軽く頭を下げながら通ったり、中央で神前に向き直って一礼してから横切る。 | 参道の中央を避けて進む。 |
手水 | 1.まず、手水舎の前で小揖する。 2.柄杓(ひしゃく)を右手で取り、水を掬(すく)う。 3.その手水を左手にかけて清める。 4.柄杓を左手に持ち替え、右手を洗い清める。 5.柄杓を再度右手に持ち替え、掬った手水を左手に受けて溜め、この手水を口に含む。口が直に柄杓に触れないようにする。 6.音を立てずに口をゆすいで清め、そっと吐き出す。 7.手水を入れた柄杓を立て、柄に手水を流すようにして使った柄杓を洗い清める。柄杓を洗うのには次の人のための配慮という意味合いもある。 8.洗い終わった柄杓は元の位置に静かに伏せて置き、最後に口と手を拭紙やハンカチなどで拭う。 9.最後にもう一度小揖する。 10.これらの作法は一連の動作で行うのが好ましい。 | 同様 |
鐘楼 | – | 鐘の音は「これからお参りをさせていただきます」という仏様への挨拶。 鐘をついても構わない寺院であれば、参拝する前に鐘をつく。 出るときはつかない。 |
常香炉 | – | あればお線香を供え、煙を受けて心身を清めます。 線香の火は口で吹き消すのではなく、手で風を送って消します。 |
賽銭 | 米を白紙で巻いて包み「おひねり」としてお供えする代わり 自らの真心の表現 丁重な動作を心掛ける。 | 「ここに自分の欲を捨てさせていただきます。どうか良い方向にお導きください」という気持ちで行う「布施行」 丁重な動作を心掛ける。 ※投げ入れてはなりません。 |
本坪鈴・鰐口 | 社頭に設けられた「本坪鈴(ほんつぼすず)」は、その清々しい音色で参拝者を敬虔な気持ちにするとともに参拝者を祓い清め、神霊の発動を願うもの。 神様と参拝者をつないでくれる「鈴緒(すずお)」は優しく扱いましょう。 | 鰐口を鳴らす。 必要以上の力で鳴らしてはなりません。 鰐口の紐は鳴らし終わるまで待ちます。 ※鰐口に紐をぶつけるような鳴らし方はしません。 |
参拝 | 1.神前に進み姿勢を正す。 2.拝(身体を90度折り曲げるお辞儀)を二度行う。 3.拍手を二度打つ。より具体的には、両手を胸の高さで揃えて合わせ、右手を下方向に少し(指の第一関節ほど)ずらし、その状態で両手を二度打ち合わせて音を出し、ずらした右手を再び揃えて祈念を込め最後に両手を下ろす。 4.一拝する。 5.神拝詞を奏上する場合は、再拝→神拝詞奏上→再拝二拍手一拝の順で行う。 ・再拝二拍手一拝の前後に深揖(身体を45度折り曲げるお辞儀。最敬礼に相当)を行うとより丁寧である。 | 1.姿勢を正す。 2.合掌して一礼する。 ※寺院では拍手を打ちませんので、ご注意ください。 |
社殿・本堂 | 社殿にて昇殿参拝する場合には、神社に申込みをする必要があります。 社務所(神社の事務所)または授与所(お神札やお守りを授与する所)に初穂料を差し出し、所定の用紙などに住所、氏名、ご祈願の内容(願い事)を書いて参拝の申込みをしましょう。 申込み受付を済ませると、神職または巫女が社殿にご案内します。ほどなくして、ご祈願のお祭りが始まります。 | 本堂堂内にてろうそく、線香(焼香)を供える。 ろうそく立てにお供えする時は上からまたは奥からお供えします。 後の方がやけどしないよう配慮しましょう。 同様にお線香も内側からお供えして下さい。 ろうそくや線香の火を、先の参拝者が点けた物から受けてしまうと「業を受ける」とされ縁起が良くありませんので、注意して下さい。 焼香は、心と身体の穢れを取り除き、清浄な心でお参りする際の作法とされる。 左手に数珠を掛けて右手で焼香をする。 親指、人指し指、中指の三指で香をつまむが、作法は宗派によって異なる。 わからない場合は、焼香1回行います。 読経を致します。 |
御朱印 | 参拝が済みましたら、社務所または授与所にて、参拝の証として御朱印をお求め下さい。 | お参りが済みましたら、お写経をお持ちの方、札所巡拝の方はお写経を納め納経受領印を受けます。 一般参詣の方は参拝の証としてご朱印をお受け下さい。 |
お守り | 神様の御霊が宿る「神社」のお守り 神社には新しいものほど穢れ(けがれ)が少ない「常若(とこわか)」という考えが根付いているため、古くなったお守りの買い替えが推奨されています。 一年間お祀りしたお神札は年末に神社に納め、お焚き上げをしてもらいましょう。そして新しいお神札を受けます。 お守りも同様ですが、願いが叶うまで身につけても差しつかえありません。 お神札やお守りをたくさんもっていても大丈夫。日本には多くの神さまがいらっしゃいます。神さまは、それぞれの御神徳をもって、協力して私たちを守ってくださるのです。 「神塩・お清め塩」 神道では、塩には邪気を祓い心身を清める力があると信じられています。そのため、神社の行事や相撲の儀式では古くから塩がまかれてきました。 「神砂・お清め砂」 御祈祷して清められた御砂。 主に土地の土を動かすときや、場の穢(けが)れを清めるときに用いる。 御砂御守は、方位除け、道中安全のお守り、お祓い、厄除として捧持することもできます。 | 祈りが込められた「お寺」のお守り 寺院のお守りは、読経(どきょう)や焼香(しょうこう)などの儀式が施された「祈りの賜物」 お守りだけでなく、経文(きょうもん)を書き写して功徳を授かる「写経」や、観音さまが描かれた「おすがた」なども販売されています。 「数珠・念珠」は厄除け、お守りとしての役割も担っています。 『本連(ほんれん)数珠』、『二輪(ふたわ)数珠』といわれる正式な数珠は、108の珠で造られています。珠一つずつが百八の煩悩を司る仏様であり、人間のあらゆる煩悩を数珠が引き受けてくれると言われています。 略式の数珠は『片手(かたて)数珠』や『一輪(ひとわ)数珠』といわれ、すべての宗派でお使いいただけます。 また、珠の大きさによって男性用数珠と女性用数珠に分けられ、男性は大きい珠の数珠を、女性は小さい珠の数珠を使うのが一般的です。 |
おみくじ | 「日本で独自につくられたもの」とされています。また、「神様は和歌を詠む」と考えられていたので、おみくじには和歌が書かれていることが多いそうです。 単に吉凶判断を目的として引くのではなく、その内容を今後の生活指針としていくことが何より大切。また、持ち帰っても問題はありません。引いた「おみくじ」を充分に読み返し、自分自身の行動に照らし合わせてみましょう。 | 「中国から仏教と一緒に伝わった」とされているため、漢詩がもとになっています。そのため、おみくじには一般的に漢文が書かれています。 明治政府が神仏分離令を発した影響で、神社はお寺とは違うおみくじを扱うようになったそうです。 |
唱えことば | 神道では特別な唱え言はありません。 神社に参拝するときや神棚を拝むときには、「祓え給い、清め給え、神(かむ)ながら守り給い、幸(さきわ)え給え」(お祓い下さい、お清め下さい、神様のお力により、お守り下さい、幸せにして下さい)と唱える場合もあります。 神道では自らの祓い清めが信仰的にも神様に近づくための大切なおこないとなっているからです。 「吐普加美依身多女(とおかみえみため)」(神様の御心があきらかになりますように、という意味) 我が国には、古来言葉には霊力が宿り、口に出すことによって、その力が発揮されるという言霊()の信仰がありました。神社にお参りする際に具体的な願い事を声に出して唱えるのも、こうした信仰に基づくものです。 | 「南無阿弥陀仏」 仏教で唱える「南無」とは、梵語(サンスクリット)の音訳で、「南無阿弥陀仏」は、阿弥陀仏に帰依して救いを求める唱えことばです。 |
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